タイトル:住宅省エネルギー技術講習テキスト 基準・評価方法編 第2版(令和3年3月)

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概要

電子ブック:住宅省エネルギー技術講習テキスト 基準・評価方法編 第2版(令和3年3月) 〈改正〉平成28年省エネルギー基準対応

3.建築による省エネルギー化3.1.バランスのとれた計画「快適な住宅」とは、「冬暖かく、夏涼しい住宅」です。日本は南北に長く四季があり、夏と冬では自然環境が大変異なりますので、さまざまな工夫が必要です。冬は、室内から熱をできるだけ逃がさないように断熱化や気密化を図りますが、夏は、逆に室内の熱を逃がして涼をとります。それには、通風や排熱が大切です。また、入る熱については、冬は日射による熱を十分に活用し、夏は日射を遮蔽してできるだけ熱を入れないようにします。このように、夏と冬では、相反することが要求されますので、両方に対応するよう、バランスのとれた計画が大切です。表1.3.1冬と夏の熱の対策冬出る熱断熱化、気密化により(熱損失)熱を逃がさない入る熱日射取得により(熱取得)熱を入れる夏通風、排熱により熱を逃がす断熱化、日射遮蔽により熱を入れない高断熱・高気密住宅は、「夏=暑い」と誤解している人が多いです。夏は、熱を入れない、熱を逃がすことが大切。冬と夏の対策が異なります。基本を守れば、高断熱・高気密住宅は、冷房の効きもよく、省エネになります。熱を入れる熱を逃がさない熱を逃がす熱を入れない(a)図1.3.1冬と夏の熱の対策(b)また、熱の出入りの計画とともに、換気経路を考慮した換気計画も併せて必要です。014図1.3.2換気経路