タイトル:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 沖縄(8地域)版 第2版(令和3年3月)

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電子ブック:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 沖縄(8地域)版 第2版(令和3年3月) 〈改正〉平成28年省エネルギー基準対応

第3章省エネルギーのための住宅設計の方法2.遮熱による手法2.1.庇と軒、雨端(アマハジ)※外壁に対する雨端の効果は、現行の省エネルギー基準では評価されていません。庇を設置したり、屋根の軒を出すと、開口部から侵入する日射を遮る効果があり、庇等が取り付く方位と寸法によって、日射遮蔽効果が異なります。図3.2.1と図3.2.2は、那覇における季節ごとの日射の入射角と軒の出の違いによる、部屋へ到達する日射の影響を比較したイメージです。南中高度の高い夏期は、庇により日射の侵入を遮ることができ、冬期は庇があっても南中高度が低いので、部屋の奥まで日射を取り入れることができます。直射日光だけでなく、照り返しによる反射や日射を受け、熱くなった躯体や地面からの放射の影響を建物内に入れないためにも、適切な庇の深さを考える必要があります。第3章また、図3.2.3は庇の出と日射熱取得量の関係(夏期)を示しています。雨端(アマハジ)は、自然に対する住まいの工夫の一つとして、古くから用いられてきました。深い庇として雨除けや日射遮蔽になるばかりでなく、雨端によってできる空間は屋外と屋内の中間に位置し、温熱的には緩衝領域(バッファーゾーン)となり、空間的には土間や広い濡れ縁として多様に使うことができます(「第2章2.1夏期に快適な住宅」参照)。図3.2.1軒の出3/10の場合の日射の入射角図3.2.3庇の出と日射熱取得率の関係(夏期)図3.2.2軒の出5/10の場合の日射の入射角037