タイトル:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 北海道(1-3地域)版

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概要

電子ブック:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 北海道(1-3地域)版 〈改正〉平成28年省エネルギー基準対応

第3章省エネルギー化のための住宅設計寒冷地である北海道の住宅では、木製建具または樹脂製建具で、Low-E加工され、ガスが封入された二層複層ガラスまたは三層複層ガラスを用いることが一般的です。平成28年省エネ基準の代表的な仕様における開口部(開口部比率(ろ))と外壁、屋根・天井の熱貫流率の値をみると、開口部は外壁、屋根・天井よりも7~12倍も熱を通しやすいということがわかります(熱貫流率が小さいほど、断熱性能が高くなります)。1.2省3エネ地4域区5.6分7第3章図3.3.6各部位の省エネ基準の熱貫流率3.3.開口部の日射遮蔽性能断熱性能を熱貫流率Uで表わしたように、日射遮蔽性能は日射熱取得率η(イータと読みます)であらわされます。開口部の日射熱取得率とは、開口部に入射した日射熱が、室内側へ流入する割合をいい、日射熱取得率が大きいものほど日射熱を室内に取り入れるので、暖房を重視する地域・部屋に適しています。逆に、日射熱取得率が小さいものほど日射熱を遮蔽するので、冷房を重視する地域・部屋に適しています。開口部の日射熱取得率は、窓(枠とガラス)と付属部材の性能で評価します。従来、窓はガラスのみによる評価でしたが、平成28年省エネ基準では枠とガラスにより評価しますので、ガラスのみの場合より72~80%程度侵入量が減ることになります。ただし、仕様基準(平成28年国交省告示266号)においてはガラスのみの性能値で判断しますので注意してください。日射熱取得率:大きい=取得効果が高い=日射取得重視の部屋日射熱取得率:小さい=遮熱効果が高い=遮熱重視の部屋図3.3.7日射熱取得率の大小寒冷地である北海道の住宅の省エネ化には、日射熱取得率の高い開口部の採用が有効です。063