タイトル:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 北海道(1~3地域)版版 第2版(令和3年3月)

ページ
18/140

住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 北海道(1~3地域)版版 第2版(令和3年3月) の18ページ目の概要です。

各ボタンで、目的のページを開いてください。

概要

電子ブック:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 沖縄(8地域)版 第2版(令和3年3月) 〈改正〉平成28年省エネルギー基準対応

(3)北海道の住宅の設備機器住宅のエネルギー消費量を削減するためには、外皮性能とともに、設備機器の効率の向上が重要です。北海道の暖房及び給湯熱源は、2000年頃までは灯油の割合が高く、その後は全電化住宅の普及により電気ヒーター式(電気温水器や蓄熱式電気暖房機等)の割合が高まっていきました。しかし、2011年の東日本大震災を契機に電気ヒーター式の割合が急速に減少し始めました。比較のため、図2.1.10、図2.1.11には2012年と2018年の道内新築戸建住宅の暖房用及び給湯用熱源の割合を示します。2018年の調査データでは暖房用及び給湯用熱源は、8割程度がガスとなっています。ガスや灯油熱源の場合、熱効率の高い潜熱回収型の機器を導入することで、一次エネルギー消費とランニングコストを低減することができます。その他2.8%その他4.9%電気ヒーター式36.3%ガス43.1%電気ヒーター式33.5%ガス43.0%電気ヒートポンプ12.1%灯油5.7%電気ヒートポンプ14.9%灯油3.7%(a)暖房用熱源(b)給湯用熱源図2.1.10 2012年の道内の新築戸建住宅の熱源の種類電気ヒートポンプ8.1%灯油3.3%電気ヒーター式0.1%その他7.1%電気ヒーター式0.2%電気ヒートポンプ6.8%灯油5.0%その他3.8%ガス81.5%ガス84.2%(a)暖房用熱源(b)給湯用熱源図2.1.11 2018年の道内の新築戸建住宅の熱源の種類一次エネルギーとは何かを理解し、高効率設備を普及することが大切です。一次エネルギーとは石油、天然ガスなどの加工していないエネルギーのことをいい、省エネ性能の指標として用いられています。家庭で消費される石油やガスの消費量は、そのまま一次エネルギー消費量となります。一方、電気の場合は、発電ロスと送電ロスを考慮して一次エネルギーへの換算係数が設定されています。このため、暖房や給湯に電気ヒーター式の機器を使用すると同じ熱量を得る場合でも燃焼式の機器に比べて一次エネルギー消費量が多くなります。018