タイトル:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 北海道(1~3地域)版版 第2版(令和3年3月)

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電子ブック:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 沖縄(8地域)版 第2版(令和3年3月) 〈改正〉平成28年省エネルギー基準対応

(3)小屋裏換気(屋根断熱の通気層を含む)小屋裏換気には、3つの役割があります。1つ目は小屋裏などで発生する結露を防止すること、2つ目は屋根のすがもれやつららなどの屋根雪障害を防止すること、3つ目は夏の防暑対策です。換気方式には軒天換気方式と棟換気併用軒天換気方式、軒天換気と妻換気併用方式などがあります。棟換気は換気量を多く得ることができるため、軒天のみの換気方式に比べて、軒天の換気孔の必要面積が少なくなります。小屋裏換気孔の面積は、断熱方法・屋根形状に応じて、天井見付棟換気部材面積に対して、表5.1.1に示す面積比の小屋裏換気孔の設置が必要です。なお、本表では、軒天換気と妻換気を併用する場合は棟換気併用軒天換気方式の欄の値を用います。写真5.1.5棟換気併用軒天換気方式の例(a)軒天換気方式(b)棟換気併用軒天換気方式図5.1.14各小屋裏換気方式の天井見付面積の取り方表5.1.1屋根形状・小屋裏換気方式ごとの換気孔面積比天井見付面積に対する小屋裏換気孔の面積比「有効開口面積」を理解することが必要です。M型屋根の場合や小屋裏面積が大きい場合には、必要な開口面積を確保できない場合があります。換気部材の有効開口面積を確認したうえで、確保されているかの計算を行いましょう。勾配屋根(落雪屋根および雪止め金具などを用いる勾配屋根)天井断熱方式屋根断熱方式M型屋根(フラット屋根)軒天換気方式1/290以上1/240以上1/360以上棟換気併用棟換気孔1/1200以上軒天換気方式軒天換気孔1/1200以上1/720以上084表5.1.2有効開口面積を求めるための係数換気部材の種類実開口面積に乗じる係数軒天用有孔ボード(孔径5mm)0.15防虫網(3mmメッシュ)・ガラリ付換気部材0.15軒天換気孔ガラリ付換気部材0.30部材パンチングメタル部材0.30積層プラスチック換気部材0.40棟換気部材積層プラスチック換気部材0.20注:有効開口面積と実開口面積表5.1.1の数値は、図5.1.14に示す天井見付面積に対する換気孔の「有効開口面積」の割合を示します。有効開口面積とは換気孔の通気抵抗などを考慮したもので、カタログなどに表示されている「実開口面積」より小さな値になるのが一般的です。実開口面積しか表示されていない場合は、換気孔の種類に応じて、実開口面積に表5.1.2に掲げる係数を乗じたものを有効開口面積とし、必要な換気孔面積(実開口面積)を求めます。