タイトル:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 北海道(1~3地域)版版 第2版(令和3年3月)

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概要

電子ブック:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 沖縄(8地域)版 第2版(令和3年3月) 〈改正〉平成28年省エネルギー基準対応

3.3.桁上断熱工法住宅の桁上でフラットに断熱層を構成する工法を桁上断熱工法といいます。桁上断熱工法は、外壁を充填断熱とする場合および外壁を外張断熱とする場合に適用できます。図5.3.8は、外壁を充填断熱とした例です。外壁を外張断熱とする場合の納まりは図5.3.9に示すようになり、外壁と桁上部の気密層の連続性が取りやすくなります。また、桁上断熱工法のメリットとして、作業の安全性が確保されること、深い軒の出の屋根でも施工が可能になること、厚い断熱にも比較的容易に対応できることや気流の生じる構造でも間仕切壁の気流止めなどが不要となり、断熱・気密施工が単純化されるといった点があります。図5.3.8桁上断熱工法の例掃気部材母屋束外装材通気層通(16気~層(18mmmm以程上度))透湿防水シート(重ね*:上下90mm、左右150mm以上)発泡プラスチック系断熱材外張断熱ビス発泡プラスチック系断熱材(2層目)発泡プラスチック系断熱材(1層目)防湿フィルム(桁上)下地合板防湿フィルム(外壁)図5.3.9外張断熱外壁と桁上断熱部の納まり桁上断熱工法を導入することのメリットが大きい在来木造構法を想定して、以下に標準的な施工の手順と留意点を示します。・小屋梁の上端を軒桁の上端にそろえて設置します。なお、小屋梁の間隔は900mm~1350mmを標準とします。・小屋梁などの上面に合板を施工し、作業床とします。・気密施工を行います。繊維系断熱材を用いる場合は合板の上面に、防湿フィルムを連続して施工します。・断熱材、小屋束などを施工して、その後、屋根たる木、野地板など通常の屋根工事を行います。なお断熱材は、相互の隙間が生じないように施工します。・小屋裏部分の防露、排熱のため小屋裏換気孔を設けます。098