タイトル:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 全国(4~7地域)版 第2版(令和3年3月)

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電子ブック:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 沖縄(8地域)版 第2版(令和3年3月) 〈改正〉平成28年省エネルギー基準対応

1.断熱リフォームのポイント住宅の断熱リフォームは、事前に住まい手の要望、予算はもちろん、生活スタイルや今までの暮らしの中での不満や不都合なことなども聞きながら、さらに現状の建物の状況を調査したうえで、適切な断熱施工をします。単に断熱材を付加しただけの不適切な工事をした場合は、内部結露やそれに伴う構造躯体の腐朽劣化の危険性がありますので、十分注意が必要です。1.1.躯体の断熱リフォーム(1)基本的な考え方1)断面構成断熱リフォームの場合も新築同様、断面構成が適切であることが最も重要です。基本的な考え方は、・断熱材の室内側は、水蒸気を通しにくくする。・断熱材の外気側は、水蒸気を通しやすくする。具体的には、以下のように施工します。・断熱材の室内側には[防湿フィルム]を隙間なく施工すること。・断熱材の外気側は、[通気層]を設け、通気層と断熱材の間には[防風層]として透湿防水シートなどを設置すること。水蒸気透過図8.1.1壁体内の水蒸気の流れ1502)気流止めの設置躯体の断熱改修工事と同時に、外壁及び間仕切り壁の上下に気流止めを設置することを忘れずに行うことが大事です。壁の中を床下から小屋裏への気流(断熱材内部も通過)は、断熱性能低下だけでなく、内部結露や気密性能の低下にもつながりますので、床、天井、壁の断熱改修工事を実施しない場合でも是非実施したい工事です。図8.1.2気流止めを施工しない場合に起こる冷気の流れ