タイトル:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 全国(4~7地域)版 第2版(令和3年3月)

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概要

電子ブック:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 沖縄(8地域)版 第2版(令和3年3月) 〈改正〉平成28年省エネルギー基準対応

2.2.省エネルギー以外の効果(1)体感温度私たちが室内で感じている暑いや寒いといった感覚は、室温だけでは決まりません。壁や床の表面温度の影響も大きく受けており、これを「体感温度」といいます。住宅を断熱化すると、冬期に壁などの表面温度が下がりにくくなるため、暖房して同じ室温にしても、断熱化住宅の方が断熱をしていない住宅よりも体感温度が高くなります。体感温度は、表面温度と室温の和のほぼ1/2といわれています。同じ室温20℃でも、表面温度に差がでるため、体感温度が異なります。体感温度が低いとさらに室温を上げようとするために暖房エネルギー消費が増えます。低い断熱レベルの住宅:昭和55年省エネルギー基準相当以下適切に断熱された住宅:平成28年省エネルギー基準相当図2.2.3高断熱の住宅は、床や外壁、開口部周辺の表面温度が高まり、また、足元付近の温度も上昇させますので体感温度を更に改善します。出典:(一財)建築環境・省エネルギー機構「自立循環型住宅への設計ガイドライン」を参考に作成(2)室内の上下温度差断熱性能が不十分な住宅では、上下の温度差ができやすくなります。冬の暖房時、天井付近が温かく、足元が冷えるという場合、それは不十分な断熱性能により室内の上下で大きな温度差が生じるためです。このような場合は、いくら暖房を行っても快適にはならず、エネルギーの効率的利用にはなりません。これに対し、室内の上下の温度差が小さい場合は、少ない暖房エネルギーで快適さを得ることができます。十分な断熱性能をした住宅が室内の天井付近と床付近の温度差が3℃以内であるのに対し、断熱が不十分な住宅は、10℃以上におよぶ場合があります。低い断熱レベルの住宅:昭和55年省エネルギー基準相当以下適切に断熱された住宅:平成28年省エネルギー基準相当図2.2.4018