タイトル:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 全国(4~7地域)版 第2版(令和3年3月)

ページ
24/162

住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 全国(4~7地域)版 第2版(令和3年3月) の24ページ目の概要です。

各ボタンで、目的のページを開いてください。

概要

電子ブック:住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 沖縄(8地域)版 第2版(令和3年3月) 〈改正〉平成28年省エネルギー基準対応

1.建築計画同じ床面積であっても、建物の形状や窓の大きさ、窓が最も多い壁面の方位によって、暖冷房に関わるエネルギーは異なります。建築計画において省エネルギーの観点からは、建物の形状はできるだけシンプルで、採光や通風を考慮しながら適切な大きさの窓の計画を行い、東京など5、6地域以北の地域では、主な窓の方位が南向きであると暖冷房エネルギーは少なくて済みます。(1)建物形状図3.1.1は、同じ床面積でも外表面積が異なることを、サイコロ状のモデルで表現したものです。左は総2階建て住宅を、右は凹凸の多い複雑な形状の住宅を想定しており、右の方が約40%も外表面積が多くなっています。外表面積が多いと外気の影響を受けやすく、熱損失も大きくなります。H25年省エネ基準の設計施工指針【附則】の一次エネルギー消費量の仕様基準では、外皮面積比率が適用条件となっていました。延床面積:12外表面積:32延床面積:12外表面積:44延床面積:サイコロの数外表面積:表にあらわれているサイコロの面の数(2)窓面積図3.1.1建物形状による違い窓面積が必要以上に大きいと熱損失が大きくなり、また、外気の影響を受けやすいためにコールドドラフトや窓ガラス面からの冷放射による不快感も大きくなります。図3.1.2は、窓面積の違いによる熱損失を比較するためのモデルで、右は左より熱損失が22%増加しています。H25年省エネ基準の設計施工指針【附則】の外皮性能の仕様基準では、開口部比率が適用条件となっていました。窓/外壁面積比率:10%窓/外壁面積比率:15%図3.1.2窓面積熱損失の増減(壁の熱貫流率は0.53W/(m2 ・K)、窓の熱貫流率は4.65W/(m2 ・K)のとき)・窓の熱損失:右は左に比べ50%増加・外壁の熱損失:右は左に比べ約6%減少(壁面積が減少したため)・窓+外壁の熱損失:右は左に比べ22%増加024