タイトル：住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 全国（4～7地域）版 第2版（令和3年3月）

概要

電子ブック：住宅省エネルギー技術講習テキスト 設計・施工編 沖縄（8地域）版 第2版（令和3年3月） 〈改正〉平成28年省エネルギー基準対応

（３）防湿フィルムを省略できる場合繊維系断熱材を用いた床断熱において断熱材下側が床下に露出する場合、または断熱層下側が湿気の排出を妨げない構成となっている場合は、室内側に設ける防湿フィルムを省略することができます。床下地合板厚板合板繊維系断熱材繊維系断熱材湿気の排出を妨げない構成とは、ネットや受け材（桟）等によって断熱材が保持され、断熱材の下側が開放されている状態です。露出ネット図5.2.3床の防湿フィルムを省略できる場合床は、以下のような方法で気密をとります。・合板等を下地のある部分で継ぐ。・下地のない場合は、実加工の合板等を使用するか、継ぎ目に気密テープを貼る。下地のある部分で継ぐ実付合板等気密テープ（下地なし）（下地なし）気密テープとは、ブチル系テープ、アスファルト系テープ、アクリル系テープ、その他これらの同等以上の気密性、防湿性、粘着性のあるテープのことです。ガムテープやビニルテープは不可です。（JASS24より）この気密方法は、床に限らず、その他の部位（壁や屋根等）でも、共通です。図5.2.4床の気密の取り方注意事項最下階の床は全面に断熱材を施工し、入れ忘れのないように注意します。特に階段下・床の間・押入れ・クローゼットなどは、根太を施工しない場合もありますが、断熱と気密の連続性を確保するためには、根太を取り付けて断熱材と床下地合板等を施工してください。根太を施工しない部位や和室の床の断熱は、忘れがちです。床仕上げや根太の有無に関わらず、基礎断熱をしない部分は、床断熱を最下階の床全面にするということを基本にしたほうがいいでしょう。写真5.2.3押入れの床の断熱090